※なぜかぱくたそに八戸の写真があった
皆様、こんにちは。
Eテレの「0655」(ゼロロクゴーゴー)という番組をご存知でしょうか?その番組で流れる歌に、さらばシリーズというものがあります。「さらば、○○」というタイトルで、○○の中には土地が入るんですけど、2016年11月はこのシリーズの第4弾で「さらば、八戸」が流れています。
青森県八戸市(ハチノヘ)と言えば私の生まれ故郷なのですが、この歌の内容がとっても私にとってはシェアしたい内容だったので改めてエントリーとして起こさせていただこうかと思います。
「○○ノヘ」は「八戸」だけではない
いきなり本題です。「さらば、八戸」の内容のコア部分なのですが、八戸の8の部分、これは他の数字もあるということをご存知でしたでしょうか?
具体的に言うと、八戸だけではなく、一戸から九戸まで存在するんです!恐らく1番知名度があるのは八戸で、他の数字シリーズは聞いたことがない人が多いのではないでしょうか。
私は上京してから青森あるあるを話すとすればこの話題をチョイスすることが多いのですが、まずこんなことに興味がある人は少ないですから、やっぱり知らない人ばかりです。
一応成り立ちについてはWikipediaにはこうあります。
糠部郡には、「九ヵ部四門の制(くかのぶしかどのせい)」の制がしかれていた。 糠部郡を一から九までの「戸」(あるいは部)にわけ、一戸ごとに七ヶ村を所属させ、その九の戸を東・西・南・北の四つの門に分属させたものであり、糠部郡内の主な地域を一戸~九戸に分画して余った四方の辺地を東門、西門、南門、北門と呼んだと思われる。
役割はこんな感じらしいですが、なんか名付け方が単純なインクリメントで適当感が溢れていてちょっと凹みます。
それぞれの場所と大きさ
それぞれの場所と規模にも触れておきたいと思います。
No | 県 | 市町村 | 人口 |
---|---|---|---|
1 | 岩手県 | 一戸町 | 約12,000人 |
2 | 岩手県 | 二戸市 | 約27,000人 |
3 | 青森県 | 三戸町 | 約9,800人 |
4 | 青森県 | 五戸町 | 約17,000人 |
5 | 青森県 | 六戸町 | 約10,000人 |
6 | 青森県 | 七戸町 | 約15,000人 |
7 | 青森県 | 八戸市 | 約220,000人 |
8 | 岩手県 | 九戸村 | 約5,700人 |
※人口は2016年11月現在の値。Wikipedia参照。
表を見てお分かりのとおり、青森県だけではなく岩手県にもまたがっています。人口については圧倒的に八戸が多いのですが、市町村それぞれで規模も多少異なります。
ちなみに地図で見てみるとこんな感じです。
数字がそのまま市町村名に対応しています。我ながらなかなか素敵な地図ですね。
※カスタマイズ地図はこちら
Googleマップのカスタマイズがお手軽簡単にできる「EZ Map」を丁寧に説明します
あれ?足りなくない?
ここまで見てきて何かに気づかれたでしょうか?何かが足りないと。表を見ても地図を見ても何かが足りない。
そう、四戸がありません!
一戸から九戸があると言いましたが、四戸はないんです。
四戸の行方
じゃあなぜ四戸がないのでしょう!?そもそも昔からなかったのか?あったけど滅んでしまったのか?気になりますよね。調べてみると、以下のサイトの記載がとても参考になりました。
そこで八戸市立図書館にお伺いしたところ、
「四戸という地名は、櫛引、また旧南郷村、旧名川町、旧福地村の辺りにありました。しかし、江戸時代初期に盛岡藩が行政区分を変更する際になくなったのです」
とのことでした。
(中略)
江戸時代初期になくなり、そのままずっと現在まで「失われたまま」というわけです。ただし、なぜ消えたのかの詳細については謎のままです。
つまり、「昔はあったけどなぜかなくなった」ということですね。一説によると、「四」→「死」を連想させるから、とも言われています。そんなバカバカしい理由でなくなるのか?と思うかもしれませんが、なんとなく昔の青森・岩手県の人たちのことを考えるとなぜかありえるような気がしてきます。
でも、四戸くんはいるんだよ!
この話をする際には、ここまでがセットですのでお付き合いください。
四戸という土地はないんですけど、四戸という名字は現代にもあります。実際に私の中学校の同級生に四戸くんはいました。
繰り返しますが、一戸から九戸まであって、なぜか四戸だけがないんだけど、四戸くんは存在するよ!ここまでがこの話のセットです。
せっかくなので「○○ノヘ」名字の人数も
言いたいことは大体言い終わったんですけど、せっかく久しぶりに「ノヘ」に向き合ったのでもう少し調べてみました。
一戸から九戸の名字の人数です。
No | 名字 | 人数 | ランク |
---|---|---|---|
1 | 一戸さん | 9,700人 | 1,653位 |
2 | 二戸さん | 1,100人 | 7,590位 |
3 | 三戸さん | 7,300人 | 2,072位 |
4 | 四戸さん | 2,600人 | 4,376位 |
5 | 五戸さん | 760人 | 9,858位 |
6 | 六戸さん | 60人 | 40,565位 |
7 | 七戸さん | 2,300人 | 4,815位 |
8 | 八戸さん | 1,900人 | 5,510位 |
9 | 九戸さん | 20人 | 69,520位 |
出典:名字検索No.1/名字由来net|日本人の名字(苗字)98%以上を掲載!!
※2016年11月現在
こちらは全員存在するみたいですね。私は一戸さんと四戸さんと五戸さんになら会ったことがあります。八戸さんは市役所の申請書の例でしか見たことがありません。九戸さんはかなりレアキャラです。全員集めても野球はできるけどサッカーはできません。
皆さんはこの中のどなたかに会ったことがありますか?全部が全部「○○ノヘ」と読むわけではないみたいですけどね。三戸なつめとか。
まとめ
青森岩手に広がるノヘシリーズ。まとめると以下です。
- 一戸から九戸まで存在する
- だが、四戸はない
- 四戸は昔あったけどなぜか無くなった
- 但し、四戸くんはいる
- よって、一戸から九戸までの名字は全て存在する
この辺りの地方には、十和田、六ヶ所、百石、三沢など、その他にも数の名前がついた市町村名が結構あります。関係あるのかどうかはわからないですが、数字が好きな私にとってはこういった数のエピソードは面白いです。
もし青森県民(特に八戸などの南部民)に会った時はこの話題を出せばだいたい饒舌になるはずですので、お試しいただければと思います。多分名字のランキングまでは知らないでしょうから、逆に詳しくなっているかもしれません(笑)
最後までご覧いただきありがとうございます。
んだば、まだ。